止まらぬ人口減少にITで「待った」
歯止めがかからない少子高齢化による人口減少。このままでは、2040年までに全国約1800の市区町村のうち、約半数が維持できなくなってしまう――。「日本創世会議」が2014年に発表した「消滅可能性都市」に関するレポートは、自治体を震撼させました。日本を揺るがすこの問題に、NTTデータは自治体や企業とのネットワークを生かしたオープンイノベーションで挑みます。
宮崎の魅力を引き出す
「アイディアソン」開催
この取り組みは、社内イノベーションWGのひとつ「次世代社会基盤サービス創発WG」の主導で実現しました。2015年10月、東京・丸の内で「東京と地方を編むアイディアソン」(共催・一般社団法人エコッツェリア協会)と題したイベントを開催。消滅可能性都市が集まる宮崎県中西部の西諸地区3市町(小林市、えびの市、高原町)を舞台に、どうすればITの力で人を呼び込むことができるのか――。約80人の参加者が熱い議論を交わしました。
ウェブ上で民泊を疑似体験
「ITで東京にいながら、西諸地区を“体感できる”仕組みがつくれないか」――。参加者から出たそんなアイデアの具体化に向け、2016年3月にはNTTデータのオープンイノベーション支援施設「INFORIUM豊洲イノベーションセンター」でハッカソンを開催。農家に宿泊する「民泊」を想定し、宿泊前に農家と首都圏の在住者が交流できるアプリや、ロボットを活用した会話アプリなどを開発しました。こうしたアプリを使い、実際に東京と西諸地区の農家とウェブでつないだ実証実験も実施。特産品を使った料理教室や民泊の疑似体験を行いました。
ITで地方と都心の距離を越える――。NTTデータでは、これからも自治体や他企業との連携し、新たな地方創生の仕組みづくりを推進していきます。