スマートフォンアプリで訪日外国人にもわかりやすく経路を案内
年々増加する訪日外国人に向けて各業界がインバウンド対策に取り組んでいます。NTTデータでも、「第7回豊洲の港からpresentsグローバルオープンイノベーションコンテスト」(2017年12月~2018年2月世界15都市で開催)で優秀賞を獲得した企業、GiPStech(ジップステック)との協業により、成田国際空港ターミナル内の円滑な移動を支援するナビゲーションアプリ「NariNAVI(ナリナビ)」を開発。2018年9月から配信が始まり、観光やビジネスで空港を訪れる外国人はもちろん、国内の利用者にも好評をいただくとともに、成田国際空港株式会社の業務効率化に貢献しています。
屋内測位に強い
海外スタートアップ企業と開発
GiPStechはイタリアの国立カラブリア大学からスピンオフした、屋内測位の高度な技術を保有するスタートアップ企業。NTT DATA Italiaも積極的に後押しをしています。今回「NariNAVI」に用いられたのは、地磁気という地球の磁場を利用した測位技術と、既に空港内に設置されていた省電力の発信機iBeaconの電波情報の組み合わせで、GPSが届かない屋内でもリアルタイムで自己位置の特定を可能にします。地磁気による測位技術の活用は国内空港では初の試みです。
利用者はスマートフォンに「NariNAVI」のアプリをダウンロード。起動するとTOP画面のターミナルマップに現在位置が表示され、目的地のアイコンをタッチすると経路表示によるナビゲーションが開始されます。画面は「2.5Dマップ」への切り替えが可能で、1~4階へといった複数階にまたがる案内でも立体的な表示により現在地と目的地を俯瞰し、直感的に経路を把握して行きたい場所へアプローチできます。
誰もがストレスなく移動できる
社会を目指す
「NariNAVI」は、2020年に向けて国土交通省が推進する「高精度測位社会プロジェクト」の先行事例として注目されています。2020年のビッグイベントの際には「NariNAVI」によるエスコートが、訪日外国人のおもてなしの一環となることでしょう。さらに今後も、さらなるナビゲーションサービスの高度化に加え、従業員管理や物品管理など、NAAでの位置情報のさらなる活用の検討を進めていきます。また、公共交通機関や大規模な屋内施設を持つ企業に向けた位置情報サービスの展開を図り、今後の事業拡大を目指します。