社内ワーキンググループから新規ビジネス誕生
NTTデータのオープンイノベーションの特徴の一つが、事業横断的なビジネスについて、機動的に事業創発を行うワーキンググループを社内に整備している点です。「マイナンバー」「ビッグデータ」「FinTech」など社会に対して大きなインパクトを持つ仕組みや技術について、事業横断的に専門的な知見を持ち寄り、スピーディーに事業創発を行っています。
マイナンバー番号収集をスマホで簡単に
その一つが、マイナンバーの収集代行におけるスマートフォン活用です。2016年1月から利用開始されたマイナンバー制度の下では、金融機関や一般企業に、従業員や、法で定められた対象顧客などから個人番号の収集が義務付けられています。ただ、収集対象者が大量であり、かつ個人番号の取り扱いには厳格なセキュリティ管理が求められるため、業務負担は増大。マイナンバーを提出する個人にとっても、本人確認のための様々な事務手続きが発生し、書類作成のミスも少なくありません。
そこで、NTTデータは、これらの番号収集プロセスを効率化するために、郵送に加え身近なスマートフォン・タブレットによる番号収集代行サービスの提供を検討。安全かつ簡便な番号収集の実現を図るというものです。
社員200人が検証、使いやすいサービスに
マイナンバー制度について研究するWGが中心となり、2015年2月から約1カ月間、NTTデータ社員約200人や金融機関の協力の上、スマートフォンによる電子的な番号収集技術の制度と使いやすさを検証しました。社員は、スマートフォンのカメラ機能を使って自身のIC運転免許証や社員番号が記載された健康保険証を読み取り、電子的な情報収集や登録が正常に完了できるかを確認。さらにシステムの使い勝手もチェックしました。
2016年5月、ついに番号収集代行サービス「MyNUCS®」が実用化。スマートフォンやタブレットを使ってマイナンバー情報を収集できる番号収集代行サービスの提供を開始しました。また同年1月には、金融機関(保険業界)のお客様を対象に、郵送での番号収集代行サービスも開始しました。
さらに一般企業のお客様向けにも2015年12月から、郵送、Web(PC/スマートフォン)を使ったマイナンバー収集・保管・提出支援サービスを提供しています。